常識を変える研究を支えてくれたのは唯一無二の加工技術と提案力|株式会社AFIテクノロジー様

COMPANY PROFILE

マイクロ流路と誘電泳動を活用する独自技術「FES」を用いて、革新的な細胞・細菌の分離分析デバイスに関する研究開発を行われている「株式会社AFIテクノロジー」様。
2013年5月に設立され、様々な条件に応じて細胞分離を行うオーダーメイドの「FESユニット」や、従来の方式であれば数日必要とする微生物検査を生菌概算数をリアルタイムで評価できるようにした細菌検査システム「ELESTA」の開発・販売を手掛け細胞や細菌分離分析デバイスの普及を目指されています。

http://www.afi.co.jp/

AFIテクノロジー様の研究・開発でシーエステックがどのように関わっているのか。
AFIテクノロジー様から見たシーエステックの魅力とは。AFIテクノロジー様の主幹研究員 脇坂様に共同開発のお話をお聞きしていきます。

まずAFIテクノロジー様の研究についてお聞かせいただきましょう。革新的な細胞・細菌の分離分析デバイスに関する研究開発をされているとのことですが、具体的にはどのようなことをされているのでしょうか?

私たちの研究開発の中核となるのが弊社独自の技術、FESです。このFESを活用することで、液体サンプル中から選択的に細胞・細菌の分離や濃縮を実現させています。
2016年春に販売を開始する「ELESTA」ですと、通常2〜3日要した食品の微生物検査をリアルタイムで実現することが可能になりました。
従来の検査方法では、菌を見つけやすくするために培養する必要があり、どうしても検査に数日かかってしまいます。弊社では、培養という常識を覆し、「生きた菌をFESで捕捉する」という独自の検査方法を実現し、リアルタイムで生きた菌を選択的に抽出することに成功しました。

非常に画期的な技術だと思うのですが、その「FES」について詳しく教えてください。

FESの原理としては、マイクロ流路と誘電泳動を特定の細胞を捕捉・分離出来るように設計し、組み合わせることで成り立っています。
マイクロ流路と誘電泳動の組み合わせはとても相性がよく、誘電泳動はマイクロ空間において効果的な力を発揮するため、マイクロチップによる集積化に最適な技術です。
高性能なFESを製作するためには、マイクロ流路チップの製作は重要で、とても力を入れています。

弊社社員(左)とAFIテクノロジー様の主幹研究員の脇坂様(右)

抱えていた悩みがシーエステックの技術や体制で解決

コスト面と加工断面の綺麗さの2つですね。
マイクロ流路チップの加工は外注先に依頼しますが、通常であれば樹脂を使用して加工するため、かなりのコストがかかってしまいます。
しかも、研究時には様々な形状のマイクロ流路チップで実験・検討する必要があるのですが、形状や流路の大きさを少し変えるだけでもマイクロ流路チップを1から製作する必要があり、コストと時間がかかっていました。
コスト削減を考え、レーザー加工業者にマイクロ流路加工を依頼してみたのですが、今度はマイクロ流路チップの加工断面が荒く、どうしたものかと思い悩んでいました。

その時に弊社(シーエステック)に出会ったのですね?

そうですね。2015年頃の話ですが、シーエステックさんと同じ神戸健康産業開発センター(HI-DEC)内に研究所があり、その中で開催される研究者交流会で話す機会がありました。その時にPDMSマイクロ流路加工をされていることをお聞きし、試しに依頼させていただきました。

加工されたマイクロ流路チップを顕微鏡で見たのですが、断面の綺麗さに驚きを隠せなかったのを今でも覚えています。
「これは今までと違う!研究開発に使える!」と思い、今後はシーエステックさんにマイクロ流路チップの加工を依頼しようとすぐに決めましたね。

シーエステックに依頼したことで他に良かった点はありますか?

コストや時間の削減も大きな魅力の一つですね。
レーザー加工なので、CADデータさえ渡せば色々な形状のマイクロ流路加工を短期間で製作していただけますし、対応の柔軟さにとても助かっています。
早い時であれば依頼したその日のうちにチップを製作していただけるので、時間やコストを大幅に削減でき、研究開発がスムーズに進められます。
他にも、試作段階からシーエステックさんに依頼させていただいているので、量産を実現するためのコストを抑えるべきポイントや、製品の梱包などマイクロ流路加工以外でも色々とご提案をしていただき、今では無くてはならない存在になっています。

シーエステックに依頼したことで他に良かった点はありますか?

まずは導入実績を増やしていきたいですね。従来の食品検査方式は何十年も使用されていた方式なので、新たな検査方式に変更するのは導入していただく企業様にとっても大変な取り組みだと感じています。
ただ、食品工場で実施されている現状の検査方法であれば、検査結果がでるまでの2〜3日間は食品を倉庫に収めておく必要があります。加えて、もし検査結果に問題があれば倉庫に収めている2〜3日分の食品物をすべて廃棄する必要があり、大幅にコストがかかってしまいます。
「ELESTA 」を使用していただくと、リアルタイムで検査結果がわかるため、倉庫費や検査に問題があった際の食品廃棄による損失が少なくて済みます。結果、コストを大幅に抑えることができるので、ぜひ導入していただきたいと願っています。簡単な操作でお使いいただけるので、運用方法さえ決まればルーチンでご使用いただけるというものです。

今後、弊社の検査方式が普及すれば、それを導入していることで衛生面での信頼度は高まります。そこで、町のケーキ屋さんなどの小売店でもお使いいただき、信頼感をお店の売りの一つにしてほしいとも考えています。他には衛生面での不安の声をよく聞く海外の食品業者様での使用も視野に入れています。

インタビューを終えて

AFIテクノロジー様のお話をうかがい、やはり品質やコストなどのお客様の要望に対してどのように提案していくか、そしてそれをどう量産していくかが我々の使命であると実感しました。
AFIテクノロジー様をはじめ、研究者の方々は目の前の技術を極めることに熱中され、梱包や量産を行うためのポイントや方法を考えることまでは手が回りにくいと感じています。私たちシーエステックは、そのような研究以外の部分を任せられる存在であり続けたいと思っています。
研究開発時には過剰品質・過剰加工でもよいと思いますが、量産時には過剰品質だとコストが見合わず、結果的に普及されにくくなります。
AFIテクノロジー様の場合、試作段階から取り組ませていただいたため、コストを抑えるべきポイント、そのままのコストで良いポイントなどの管理項目を明確にし、量産に必要な要点も提案させていただきました。今後も、研究されている方が研究のみに専念できるよう、シーエステックの技術や経験を活かした提案をおこなっていきます。

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