近畿大学薬学部 創薬科学科 薬品分析学研研究室様は、マイクロチップ電気泳動法のための高感度濃縮法、糖たんぱく質糖鎖の完全自動化解析、アフィニティーキャピラリー電気泳動を使った糖タンパク質性医薬品の品質管理などに取り組んでおられる研究室です。
(https://www.phar.kindai.ac.jp/analche2/)
近畿大学薬学部 創薬科学科 薬品分析学研究室様の研究・開発で、
シーエステックがどのように関わっているのか。
先生方から見たシーエステックの魅力などをインタビューしました。
同研究室の鈴木茂生教授と山本佐知雄講師にお話を伺いました。
鈴木先生:
エクソソーム(細胞から分泌される小胞)について研究されていた知り合いの先生がいらっしゃったのですが、その先生はエクソソームをマイクロ流体デバイスで解析したいと思われていたそうで、協力してくれそうな会社を探されている際にシーエステックさんと出会われたそうです。その御縁で我々の研究室からもいろいろと相談させていただくことになりました。
山本先生:
具体的には我々の研究で必要不可欠なマイクロ流路について相談させて もらいました。マイクロ流路を販売されている会社はありますが、なかなか我々の研究にはフィットしませんでした。オーダーメイドで作ってくれる会社もあったのですが、試作の段階で高額な見積もりが出てきたりしてどうしようかと悩んでいました。我々もポリマーの材質を変えたりして試行錯誤しましたがなかなかうまくいかず困っていました。シーエステックさんはレーザー加工技術で安価でマイクロ流路を制作してくれるので本当に助かっています。
鈴木先生:
我々は薬学部なのでマイクロ流路を作るということに関してはノウハウが少ないんですよね。だからシーエステックさんのような会社さんがパートナーになっていただくのはありがたいんです。
シーエステック:
私たちはレーザー加工やフィルムの接着技術を用いてマイクロ流路を作ります。金型を作る必要が無いので安価に、そしてスピーディーに対応することができます。大学の先生方にとっては実験的な取り組みが多いので金型を利用した供給ではニーズにマッチしないと考えています。何 回もトライ&エラーを繰り返してもらうことができるのは良いことだと思います。
鈴木先生:
これは本当にすごいことだと思いますよ。
山本先生:
これまでにもたくさんトライ&エラーさせていただきました。最初はマイクロ流路自体の光の反射が強くて流路内での試料の動きが観察しづらいということがありましたね。そこから打ち合わせと試作を繰り返して今ではとても良くなりました。論文として発表の準備を進めていければと思っています。
シーエステック:
そういったやり取りを喜んでもらえて嬉しいです。
鈴木先生:
同じ分野の研究をしている大学は他にもあります。研究規模が大きなところもありますが、我々とは違った角度で研究にアプローチしています。シーエステックさんのやり方は私たちの研究スタイルに合っており本当にありがたいパートナーだと思います。
山本先生:
他の大学の研究室ではマイクロ流路を自作しているところもあります。規模やサイズ感は違うとは言え、非常に微細な流路を作製する際には10個作って1個しかうまくいかない、ということも多いようです。シーエステックさんのおかげで我々はそういったストレスもありません。シーエステックさんとの研究を発表できれば他の研究室でも比較的簡単にマイクロ流体チップを用いた研究を進められることに繋がると思います。
山本先生:
将来的にはもっとコンパクトで実用化された検査機器に発展してほしいなと思います。我々の研究テーマの糖鎖と絡めて考えていくことで医療など様々な分野に生かされてほしいですね!
鈴木先生:
山本先生が取り組んでいる研究が進めば、USBからの電力で稼働する検査装置が開発されるかもしれませんね。実は私はもうすぐ退官なんです。今後研究室の先生方にはいろんな分野における検査手法や分析手法の確立を目指してほしいと思います。
もっと先生方の研究のお役に立ちたいと思いました!
例えば、今はいろんな病原体の検出などに時間がかかりますが、私たちの技術を使っていただくことで検出時間の短縮に繋がるなどの発展があれば嬉しいです。
とは言え研究というのは時間もかかる世界ですので、先生方と協力していき、最新のトレンドやお困りごとを聞きつつ、解決していくことで、私たちの技術も上がっていきます。
お互いが向上していけるようにこれからも取り組んでいきたいと思います。